WEB2.0は,人的リソースのチープ革命。1.0はコンピューターのチープ革命

WEB2.0が2.0であるならば,1.0はなんだったかという話が出てくると思う。私は,WEB1.0とは,元祖チープ革命によるものだったと考えている。つまり,WEB1.0は,元祖チープ革命によって生まれたものであり,WEB2.0は人的リソースによるチープ革命によるものだと考えている。

世間では,元祖チープ革命ってのはここ数年の話をさすようだが,実は長いコンピューターの歴史からすると1990年くらいから起きていていたのではないだろうか。そしてその元祖チープ革命の急先鋒がインターネットではないかと考えている。インターネットはパソコン通信のような中央のサーバーは存在しない*1ネットワークである。逆に言えば,インターネットはパソコン通信の中央サーバーほど高性能ではないチープなサーバーの集合体だともいえる。*2

また,通信路についても同じだ。インターネットでは,パケット回線というこれまでの通信業界の常識で考えるとありえない気持ち悪い仕組みで出来ている。これまでの回線交換では品質保障が容易だったが,VoIPを見ても分かるようにパケット回線になると品質保証という概念がなくなる。物理的な通信ケーブルの話までは私には分からないが,通信ケーブルは末端の端末から見ると占有物から副数人でシェアするチープなものになった。また,回線交換方式では高価な電話交換機を利用していたが,インターネットでは安価なルーターをずらずらと並べることによってネットワークを保っている。

これらのインターネットを支えるノードとエッジの話,つまりサーバーと通信回線の話は,ムーアの法則に支えられたコンピューターのチープ革命の生み出した産物だと捕らえることが可能である。

つづく。

*1:DNSの話はここでは無視

*2:私にはパソコン通信というものがインターネットの先に生まれたものなのか後に生まれたものなのかは分からないが,パソコンが政府やごく限られた組織でしか購入できないものだとしたら,インターネットのようなネットワークは生まれなかっただろう。